2024年10月1日、文部科学省の「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)-地域共創分野(育成型)」に、広島大学の「海洋リモートセンシング技術を核とした海洋文化都市共創拠点」(プロジェクトリーダー:作野裕司 先進理工系科学研究科・教授)の提案が採択されました。 同事業には66件の応募があり、6件が採択されました。
本学の事業は、育成期間として2024(令和6)年から2025(令和7)年までの2年間、毎年2,500万円が補助されます。2年後の再審査で「本格型」に移行できれば、さらに10 年間の研究費が補助されます。
同事業は、大学等のうち地域大学等を中心とし、地方自治体、民間企業等とのパートナーシップによる、地域の社会課題解決や地域経済の発展を目的とした、自立的・持続的な地域産学官共創拠点の形成が目的です。本学ではすでに2022年にCOI-NEXT 拠点「バイオDX産学共創拠点」(本格型)も採択されており、最近ではアレルギー低減卵の開発と普及が進むなど、この事業で着実に成果をあげています。
今回本学の提案は、広島大学を中心とした拠点機関が持つ世界で唯一の革新的な海洋リモートセンシング技術をドライビングフォースと位置づけ、RRI(責任ある研究とイノベーション)に基づき、呉市が目指す「海洋文化都市くれ」に貢献することを目的としています。
具体的な取り組みとしては、本拠点機関が得意とする準天頂衛星(我が国の高精度な測位衛星)、合成開口レーダー衛星、水中音響技術などを使った造船業、海運業、牡蠣養殖業における技術の高度化と瀬戸内海などでの実証実験によって、将来的に「小型船が瀬戸内沿岸と島しょ部を安全に行き来できる運航と管制の技術の開発で、瀬戸内の産業を活性化する」、「海流の遠隔監視技術で牡蠣の生産性を安定化する」社会を実現したいと考えています。
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